日本の伝統は日常で使う物にこそ本質があり、
日用品に伝統が長く息吹を続けているのです。
現在は着物文化から洋服にデイリーウェアが
変化しましたが、今でも風呂敷や手ぬぐいなどは
愛用され続けております。
タオルと違いループがなく、洗うほどに馴染んで行き
高い耐久性があることが特徴です。
日本古来の伝統的な日用品は、形を変えながら
日常生活に溶け込んでおります。
例えば鉄器はお湯を沸かすのに便利な上に、
鉄分を補給出来るメリットがあるのです。
国産の材木を使って作られた家具類は、
割れや狂いが少なく生育した環境で使えば
地産地消になります。
染物や着物で使われた素材は、形を変えてラグや
洋服などに利用されるケースが増えているのです。
伝統は形を変えながら日常生活に溶け込んでおります。
風呂敷はその代表的なアイテムであり、現在は
木綿だけではなく再生ペットボトルなどからも
作られて、持続化可能なテーゼの答えの一つに
なっているのです。
風呂敷の柄で伝統的な物は、和風の小紋柄などの
文様になります。
その他には絵画さながらの鯉の滝上りのような
モチーフも好まれ、風呂敷の柄の人気アイテムに
なっているのです。
風呂敷の柄は地域によっても特色があり、
北海道なら熊をモチーフにしてみたり、
山梨などでは葡萄の総柄なども人気になっています。
風呂敷の柄はアレンジが自由自在なのです。
伝統的な日用品は民芸と呼ばれています
民芸と聞くと博物館や時代劇など、古いイメージを
抱くかもしれません。和室の畳に置かれたちゃぶ台に
鉄器、七輪や行灯や囲炉裏などを配置すれば、
まさしく博物館や時代劇の世界になります。
しかしそのようなアイテムだけではなく、
手ぬぐいや風呂敷だって民芸品になるのです。
手ぬぐいは京都や奈良などの古い文化が残る場所や、
織物の産地などでは現在も新しいアレンジを加えて
生産されております。
昭和レトロや大正ロマンなどの絵柄の復刻や
旧字をプリントしてみるなどの古風なデザインから、
テキスタイルメーカーとコラボしてモダンな柄など
伝統的な風呂敷の柄や手ぬぐいの柄に縛られない
自由な発想を具現化しているのです。
かまわぬはそんな取り組みをする一軒であり、
キウイフルーツの断面図の絵柄を総柄にアレンジしたり
ブロッコリーをポップにデザインしたりなど、
伝統と現代アートを融和して、手ぬぐいやハンカチや
風呂敷が製作販売されています。
ビタミンカラーの人参などは、持っているだけで
気分が晴れやかになる配色です。
こうした進取の取り組みは今に始まったものではありません。
西洋文化に触れた際に、優れた建築を数々生み出した
大正時代のように、日本人は他国の文化を吸収して
アレンジすることが得意な民族性を持っております。